外に出て、心を開く −知識・経験を活かす− じいじ&ばあばホームへ

人は肩書きや学歴などがあれば、その人の話は「いかにも!」とうなずいて聞くが、地位も何もない人が同じようなことを話しても、「なんだ、こいつえらそうなこと言って!」とまず聞く耳をもつことはない。
社会生活では色々な経験や知識、技能がある人はたくさんいる。しかし、なかには肩書きがあるということでいかにも物事を知ったかぶりする人もいる。

会社を退職すると、それまであった肩書きや地位は過去のものとなってしまう。
これまで知らなかった世界、生活が始まる。

定年を迎えて、何もすることがなく、ただその日をその日を過ごしている人もたくさんいると思われる。
せっかく30年、40年と積み重ねてきた経験や知識があるのに、定年したからという理由で急に生活が変わってしまう。
何もするわけでなく、毎日沈んだ気持ちで暮らしている人もいるだろう。

それならば、このような人たちと同じような仕事をしてきた人たちは、そんな沈んでいる人たちから昔の話を聞いたり、自分たちの話をしたりすることで、眠ってしまっている心を引出してあげることができるのではと思う。そして沈んでいた人達の心に手を差し伸べることでさらにいろいろな可能性やアイデアが生まれるのではと思う。
色々な職業に携わってきた人達が10人、20人といれば、こういった沈んでいる人達の力となり、生き生きとよみがえらせることも可能だと思う。

特に何もせず、年金をもらって、のんびり生活するのも良い。
しかし、せっかく30年、40年積み重ねてきたキャリアを活かして、沈んでいる人の話相手やアドバイス、経験や失敗や苦しかったこと、うれしかったこと、楽しかったこと、思い出などを話してみるということもひとつだと思う。

外に出ないで、家の中でただぼ〜っとしている人を引出してみれば、外の空気をすって、外の様子もわかり、色々な人とのふれあいもできる。「今の若い者は」と言う前に、若い人の話を聞くことで、今の若い者にはこんなすばらしいところもあるんだと新発見することも多くあると思う。

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