ざるそば じいじ&ばあばホームへ

ばあば1  暑い暑いと言ってもしょうがないけど、何だか今年は言いたくなるわねえ。
じいじ1  そうだねえ、本当に暑いなあ。
ばあば1  ついつい食事をつくるのも面倒で・・・今日も麺類よ。
じいじ1  今日は、そうめん?冷麦?冷やし中華?
ばあば1  今日はおそば!
じいじ1  おそばって言えば、思い出すなあ。
ばあば1  あら、なあに?
じいじ1  初めてざるそばを食べに連れて行ってもらったときのことだよ。どうやって食べたらいいのか困ってねえ。
ばあば1  確かに初めてのときはわからないわねえ。
じいじ1  ああ、連れて行ってくれた人も私を試すかのようになかなか食べ始めないで、こちらを見ているんだ。私も知らないとは言えずにそんな相手を気にしないようなふりをしたんだ。
ばあば1  まあ、ふふふ。
じいじ1  すると、ようやく相手が先に食べ始めたんだ。そばをつゆにつけて食べていたんだ。今となっては当たり前だけど・・・それを見た私は、ああよかったと思ったよ。
ばあば1  まあ、どうして?
じいじ1  てっきり、ざるにつゆをかけて食べるのだと思っていたからだよ。
ばあば1  先に食べなくて良かったわね。
じいじ1  田舎育ちだから食堂で食べるのも初めてだったし、他の人がどんなものをどうやって食べるのかなんて知らなかったからね。都会に出てからは驚きの連続だったね。
ばあば1  今はテレビがあるから実際に体験していなくても、なんとなくわかってしまうけど、当時はそういう情報もなかったからしかたないわよね。

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