教育入院で学んだこと「合併症」 |
合併症について 別名、糖尿病は血管の癌といわれています。一般に、細胞が無秩序に増殖することを癌と言います。糖尿病では、新しい血管がどんどん勝手に増殖するのです。増殖した血管は弱いので、破れやすいし、つまりやすいのです。 さらに既存の血管では、血管の内側に糖や油(コレステロールなど)がくっついており、もろくなっています。(=動脈硬化)古いゴム管を想像してみて下さい。(....油まみれのゴム管は亀裂がはいりやすいと想像できます。) 例えば、目の網膜には普通、血管がありません。しかし糖尿病の人では血管が増殖してきます。そのような病的な新生血管は破れやすく、視力に一番大事なところで破れると、一瞬で視力を失います。 血管がつまってくれば、心筋梗塞や脳梗塞をおこすのです。糖尿病の人の心筋梗塞や脳梗塞は、糖尿病のない人に比べて、重篤になりやすく、治療効果があまり期待できません。また、再発しやすいのです。 それを予防するには、なんと言っても、血糖コントロールしかありません。理想的には、長期に渡るHbA1cで7%以下のコントロールです。7%以下であれば、合併症をおこしにくいと言われています。 また、感染症(風邪を引きやすい、傷がなおりにくい、水虫ができるなど)も、血糖が常に(食後でも)、250以下でないと、感染源と戦ってくれる白血球が、感染部位に派遣されにくい、ということが分かっています。(=免疫力の低下) 糖尿病は症状がありません。 そのために、つい放置しがちですが、 いいかげんなコントロール(HbA1cで7%以上)で、5年から10年すると、様々な合併症がでてきます。個人差もありますが、平均的には、HbA1cが高い程、合併症は早くあらわれます。また、HbA1cが高い程、合併症の治療は難治性です。 糖尿病には、有名な 三大合併症 があります。 1 糖尿病性網膜症(糖尿病といわれ、コントロール悪いと7〜10年後に) 2 糖尿病性腎症(15年後) 3 糖尿病性神経症状(5〜6年後) (合併症には、個人差があります。) その他、白内障、壊疽、動脈硬化、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、感染症などがあります。 |
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