教育入院で学んだこと「食事療法」 じいじ&ばあばホームへ

食事療法

糖尿病の食事療法には三原則があります。
 1 摂取エネルギー量の調節
 2 糖質、蛋白質、脂肪をバランスよくとる。
 3 ビタミン、ミネラルを十分に補給する。

摂取エネルギーすなわち、カロリーは、身長と年令で決まってきます。そのほか、合併症の腎障害などの有無でも変わってきます。年令とともに、エネルギーはあまり必要としなくなります。若いころと同じに習慣で食べれば、太りますし、それだけ糖尿病は悪くなります。

1日のエネルギー量 = 標準体重 X 25(Cal)
標準体重 = 身長(m) X 身長(m) X 22(男性の場合です。女性の場合は21)

もし、肉体労働をしているのなら、標準体重に30〜35をかけあわせてください。家事や会社勤務などは、肉体労働にははいりません。たとえばテニスを一生懸命に30分やっても80Calも消費されないのです。80Calとは、卵1コあるいは、御飯半膳のカロリーです。毎日1万歩あるいても肉体労働にはなりません。

バランス良く食事することも、とても大事です。基本的には食べてはいけないものはありません。(腎臓や心臓の合併症があるひとは除きますが)総エネルギーの15〜20%を蛋白質でとります。できれば、動物蛋白と植物蛋白は1:1が理想です。脂肪も大切です。脂肪1gあたり9キロカロリーのエネルギーがあります。たんぱく質や糖は、1gあたり4キロカロリーのエネルギーがあります。すなわち、脂肪のとりすぎには要注意です。少量のつもりが、簡単に総エネルギーの20〜25%をこえる危険があるわけです。

ビタミン、ミネラルは代謝を円滑にしてくれる潤滑油としてとても大事です。とくに、野菜、きのこ、海草ににふくまれています。これらは、血糖値の上昇を抑えてくれたりコレステロールを下げてくれたりします。食物繊維も多くふくまれていて、しかもエネルギーは低いので安心です。1日に300g(約、両手一盛り位)以上とるようにしましょう。

 ただし、かぼちゃ、じゃがいも、さといも、さつまいもなどのいも類は野菜に含まれず、糖質になりますので、御注意ください。

 満腹中枢(お腹がいっぱいになると、食べるのを止めるように指令をだす脳の場所)が働くには、ぶどう糖が脳に到達してから20分かかるといわれています。つまり、ゆっくり食べて、食べているうちに満腹中枢が反応してくれれば、大食いを防ぎます。また、良く噛むことも満腹中枢を刺激することが知られています。良く噛むことは、ボケ防止にもなるともいわれています。是非、1口20回以上噛んで味わって食事をしてみて下さい。

 清涼飲料水や菓子類は、できるだけ控えてください。砂糖を取ってはいけないわけではありませんが、砂糖は血糖を急上昇させるため、控えたほうが無難です。もしどうしても食べたい、あるいは、飲みたいときは、食後すぐにとってください。(もちろん、一日の摂取カロリー内で計算して)そのほうが、血糖の急上昇がさけられ、膵臓がくたびれなくてすみます。また、食後ならそんなにとらなくとも、やめられると思われるからです。

 アルコールですが、アルコールは急激に血糖を上げたり、ときにはその後下げてしまうこともあります。

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