小さな女の子からのプレゼント |
社会にもまれて心に傷や疲れをもった大人にとって、小さな子供は本当にかわいらしく、心を温かくしてくれますね。 ずいぶん前のことです。 自宅の前でいろいろと忙しく片付けをしていました。 片付けなどという仕事はあまり楽しいものではありません。 黙々と、無表情で、片付けをこなしていきました。 道を歩く人達も特に無関心な表情で通り過ぎて行きます。 現代社会はやはり無関心なのが当たり前なのでしょうか? まあ、そんなことは気にせずにひたすら片付けをしていました。 すると、小さな女の子がちょこちょこやってきました。 年は3つか4つぐらいでしょうか? その女の子は何もいわずに、私にそっと手を差し出しました。 その差し出した手に握られていたものは、小さなお花でした。 お花の名前は・・・たぶん道端に咲いていた雑草でしょう。 その小さなお花を黙って私に差し出しています。 私は「くれるの?」と聞きました。 そして、こくっとうなずいて、走り去ってしまいました。 どのくらいの時間だったかは覚えていませんが、しばらくそのお花を見つめていました。 そして、何故か目頭があつくなってきました。 恐らく、忙しく片付けをしていた私を見て、きれいなお花を見付けた女の子はそれを私にプレゼントしてくれたのでしょう。 私は、片付けも途中のまま、家の中に戻り、その小さなお花を押花にしました。 今でも大切に持っています。 お花の色はすっかりさめてしまったけれど、そのお花を見るたびに心の中はあの時の優しい気持ちがよみがえってきます。 小さな女の子も今はもう大人になっているでしょう。 「優しい気持ちをどうもありがとう。」 |
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