孫の涙 じいじ&ばあばホームへ

今回は孫のお話です。

孫がまだ2つ3つの頃です。孫はおねえちゃんと弟の二人兄弟です。

欠陥住宅やら何やらで心身共に元気をなくしかけていた私たちに子供達が会を開いてくれました。
ちょうど、私が還暦になった年だったので、還暦祝いというのが名目でした。

そこで、みんなでたわいの無い会話をして、そろそろ帰ろうとしたときのことでした。
孫のおねえちゃんの方が、わたしたちが帰る雰囲気を察知したようで、それまでギャーギャー騒いでいたのに、急に深刻な顔つきに変りました。

「帰るの?」と孫は聞きました。「そうだよ、じいちゃんとばあちゃんは帰るよ」と答えると、急に「嫌だ!!嫌だ!!まだいるんだ!!」ってダダをこね始めました。

孫はかわいいが、本当にそろそろ帰らなくては電車もなくなってしまうので、腰を上げて、玄関で靴を履いていました。

すると、孫は走ってきて、一緒に「あたしもいく」と言って、靴を一生懸命に1人で履こうとしています。
そうすると、孫の弟の方までおねえちゃんの真似をして、走ってきて、靴を履こうとしています。

かわいくてしょうがなかったが、心を鬼にして、「じゃあまたね。」と背中を向けて、扉をしめました。

その後、大きな泣き声が辺りに響き渡りました。
あとで聞くと、おねえちゃんも弟も一緒に泣いてしまったそうです。
しばらく玄関を見つめながらワンワン泣いていたということです。

それを見ていた、子供達まで目頭が熱くなったそうです。

あまりにも純粋な孫たちの気持ちを考えると、こんな私達でも必要とされているのかと涙が出そうになりました。

じいちゃんとばあちゃんがあなたたちを叱るときは、本当に危ないときや悪いことをしたときだけだよ。
今は遠いところに引越してしまったけれど、時々送ってくれる写真などを見ると本当にうれしく思います。
そして、少しずつ大きくなっていくあなたたちを見るのがうれしいやら、さみしいやら。

あの時のような純粋な気持ちいつまでも持っていてね。

「私達の孫になってくれてありがとう」

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