ゴミを拾うおじいちゃん じいじ&ばあばホームへ

世の中では、最近やっと「地球に優しい」、「エコロジー」ということを意識し始めたところです。

でも、実際に意識して行動している人はどのくらいいるでしょうか?
また、具体的にどうやったらいいかわからない人も多いはずです。

不法投棄や、野山のゴミ問題は、人間自ら地球をよごしているのではないでしょうか。

娘が小学校1年生の頃に話してくれた、ゴミにまつわるお話です。

娘は近くの公園へ遊びに行きました。

木々や草花がたくさん植えられている近所では大きな公園です。

公園の木のそばに落ちているどんぐりなどをとっていると、70才以上と思われるおじいさんが黙々とゴミを拾っていました。

娘は、おじいさんに話しかけました。
「おじいちゃん何しているの?」
おじいちゃんは、優しい笑みを浮かべて言いました。「ゴミを拾っているんだよ。せっかくきれいな公園だからね。」

娘は、「ふーん、そうなんだ。これはおじいちゃんのお仕事?」
「そうだよ。これはおじいちゃんのお仕事だよ。」
「他にお仕事はしていないの?」
「・・・ああ、これがおじいちゃんのお仕事だよ。」
と少しさみしそうに言いました。

娘は、小さいながらも、そんなさみしそうな顔を見て、おじいさんに何か傷つけるようなことを言ってしまったのではないかと思いました。

それから、家に戻ってきた娘はその話しをしてくれました。

「おじいちゃんにかわいそうなこと言った」と。

そして、何年たっても時々娘はその話しを思い出しては「あのおじいちゃんどうしてるかな」とつぶやいています。

何故そんなに気になるのか聞いて見ると、小さい頃に亡くなった自分のおじいちゃんになんとなく似ていたことと、何も考えずに言った言葉がおじいちゃんを傷つけてしまったのでは?ということでずっと心を痛めていたとのことでした。

あれから数十年経った今でも娘は時々そのことを思い出すそうです。

そして、大きくなった娘は、時々ボランティアでゴミ拾いをしている老人を見かけて思いました。

あの時あのおじいちゃんも本来の仕事は既に引退されていて、老後、奉仕活動として、そして、純粋に公園をきれいにしたくて、ゴミを拾っていたのだということが。

そんなおじいちゃんの心を思うとますます胸が痛むそうです。

今そのおじいちゃんに会うことができたら、こう言いたいそうです。

「あの時は、ごめんなさい。そして、公園をきれいにしてくれてありがとう」

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