それゆけ!ハットマン7 じいじ&ばあばホームへ
昨年、横浜から山形に引越したユキちゃんやヨシ坊は毎日元気で遊んでいるかな?
ちょっと気になるから、様子を見にいってみようかな。
えーっと山形には、新幹線で行けるね。
詳しい住所はわからないから、まずは山形まで行って見て、着いてから探して見ようかな。

もう山形に着いたよ!
昔と違って、今は新幹線があるから便利になったなあ。

おお!山形も町並みが美しいところだね。
空気もいいし!

こんな素敵な町なら、ユキちゃんもヨシ坊も元気に遊んでいることだろうね。

そうだ、ユキちゃんとヨシ坊の家を探さなくては!
あの人に聞いてみよう。
「あの〜、昨年、横浜から山形に引越しって来た松川ユキちゃんのお宅は御存知ですか?」
「おら、そんな人知らないよ。」
「・・・そうですか。」
あっちの人なら知ってるかな?
「・・・」
この人なら知っているかな?
「・・・」
なかなか知っている人がいないなあ。

もしかしたら、山形に住んでないのかなあ。
もう少し聞いてみよう。
「ああ、知ってるよ。あの子のうちならああ行って、こう行って、その先だ。」
やったあ!やっとわかったよ。

早速行って見よう。
え〜っと、きっとこの辺だな。
それにしてもこのあたりは田園風景がすばらしく、自然が豊かなところだなあ。
空気が本当に澄み切っているよ。
子供が育つには、とってもいいとこだね。

あっ、ここだ、ここだ!
松川さんって書いてある。
それに中から子供の元気な声が聞こえてくるし。
さすがのハットマンも、ユキちゃんとヨシ坊に会うのはひさしぶりでちょっと緊張しちゃうな。
トントン
「こんにちは〜!」
中の子供の騒ぐ声が急に聞こえなくなった。
中で何か話し声が聞こえる。
「ママ〜。誰かきたよ〜。こんにちは、っていってるよ。」
「あら、本当?誰かしら?」

ガチャッ
「うわ〜、ハットマン!」

「お久しぶりです。ハットマンです。」

「ハットマン、こんな遠いところまでどうしたの?」

「いや〜、ユキちゃんやヨシ坊がどうしているかと思ってやってきたんです。」

「あら、そうなの。ユキちゃ〜ん、ヨシ坊〜、早くこっちへおいで」

「ママ〜、なあに?」

「いいから、早くいらっしゃい、わざわざ来てくれたのよ!」

「ママ〜、誰が来たの?」

ユキちゃんとヨシ坊が慌てて走ってくる姿が見える。

「うわあ、ハットマンだ!」「本当だ!」「ママ、夢みたいだね。」
「こんにちは、ユキちゃん、ヨシ坊!夢じゃないよ、ハットマンだよ。よく覚えていてくれたね。」
「うん、もちろんだよ。ハットマン大好きだもん。」
「ありがとう、二人とも元気で安心したよ。ところでユキちゃんはまだハットを使っているのかな?」
「ううん、もう一人で洗えるよ。でも、今日はせっかくだからハットマンと一緒にお風呂に入る〜!ねえ、ママいいでしょう?!」
「ええ、いいわよ。ハットマンよろしくお願いします。」
「ああ、もちろんだとも。そういってくれてとてもうれしいよ。」

「じゃあ、早速入ろうよ!ハットマンに頭洗ってもらうのヨシ坊が先だからね。」
「わ〜、ずるい〜!!ユキの方が先よ!」
「だって、お姉ちゃんはもうハット使ってないでしょう!ヨシ坊はいつもママと一緒にハットを使って洗ってるもんねえ。」
「嫌よ〜!今日はユキだってハットを使って洗ってもらいたいよ〜!」
「あらあら、全くすぐにどっちが先かでけんかするんだから、困ったものね。ハットマンも忙しいんだから無理言うんじゃないの。ユキちゃんはお姉ちゃんでしょ。ヨシ坊を先にしてあげたらどうなの?」
「・・・ユキだって、ユキだって!!」

「わかりました。二人一緒に洗いましょう。ユキちゃんもヨシ坊も一緒に洗ってあげるよ。」
「うん!!」

「さあ、二人ともハットマンが頭をキレイ、キレイにしますからね。」
「うん、ユキちゃんね、ハットマン大好きよ!だってちょっと前まではハット使ってとっても楽ちんだったもん」
「ヨシ坊だって、ハットマン大好きだよ!だって毎日ハット使ってるもん!」
「そうか、そうか、ハットマンのことが好きかあ。本当にうれしいよ。それに二人ともとってもいい子で良かった。」

「ねえねえ、ハットマン。いつ帰るの?今日は泊まっていくの?」
「いや、次の家で待っている子供達がたくさんいるから、そろそろ帰らないといけないんだ。今日は二人に会えて良かったよ。二人ともけんかしないで、いい子でいるんだよ。わかった?」
「うん!わかった!いい子でいるよ。ハットマン、いい子でいるからまた来てくれるよね!」
「ああ、わかったよ。いい子にしていたらまた来るよ。じゃあ、突然来て驚かせてごめんね。さあ次のところへ出発だ!」

それゆけ、ハットマン!
今日もハットマンは待っている子供達の所へ行くよ!
シャー、楽しみに待っていてね!!

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