ちょっとそこまで |
春ちゃん 「ねぇ、お母さん、昨日、お母さんとみっちゃんのお母さんとお話してたよねえ。なんか変だなあって思ったよ。」 お母さん 「なんで、変なの?」 春ちゃん 「だってね、春ちゃんとお母さんがおでかけするのをみっちゃんのお母さんが見て、あら、春ちゃんのお母さんどちらへおでかけって云うでしょう。」 お母さん 「ああ、なんか、そんなこと云ってたね。それがどうしたの?」 春ちゃん 「だって、どちらへおでかけと聞いてね、お母さんが、これからちょっとそこまでと云ったでしょう。」 お母さん 「ああ、そう云ったかしら。なんか云ったような気がするね。それがどうしたの?」 春ちゃん 「それがおかしいと思ったの。」 お母さん 「どうしておかしいの?」 春ちゃん 「だってね、おかあさんがみっちゃんのお母さんにちょっとそこまでと云った時ね、みっちゃんのお母さんがね、ああ、そこまでねと云ったでしょう。」 お母さん 「ああ、そういえば、そう云ってたね。それがなに?」 春ちゃん 「そこまでって、どこへ行くのかわかっているのかな、へんね。」 お母さん 「そういえば、ちょっとそこまでってどこへ行くのか行き先わからないものね。へんかもね。」 春ちゃん 「大人の人って、ちょっとそこまで行くって、言ってるのに、行き先わかるんだね。何だか、すごいね、お母さん。」 お母さん 「春ちゃん、お母さんもよくわかんないね、ちょっとそこまでってどこなのかね、あはははは!」 春ちゃん 「何おかしいの、お母さん。」 お母さん 「あっ、ちょっと、あはははは!これでいいのかもね。」 春ちゃん 「大人はちょっとって行き先わかるってすごいね。春ちゃんもちょっとそこまで行ってくるよ。」 お母さん 「春ちゃん、どこへ遊びに行くの?行き先おしえて。」 春ちゃん 「ちょっと、そこまで!」 お母さん 「こまったね。どこへ行くの〜」 |
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