不要品はいやよ! |
私はゆうちゃんの家に来てから、一度も外に出てまわりをみわたすことがないの。 あまりにも大事にされているのかな?それはどうかわからないけど・・・ なぜかと云うと、ゆうちゃんのママは必ず朝広告を見て「今はどこでバーゲンをしているわ」「何があそこで安いわ」とかで、朝早くから出かけてしまうの。 そして持ちきれないほどの買い物袋をかかえてタクシーで帰ってくるの。 それに、おなかがすいたといっては昼食で5000円くらい平気で食べてくるみたいなの。 帰ってきたと思ったら、せっかく買ってきたものをそのまま押入れの中にしまいこんでしまって!! これでまた私の仲間が増えたわ。 こうして私達は一度も外に出ることなく暗い押し入れの中で山積みされているの。 ほんとに私達が必要で買ってきて使ってくれるなら私達も毎日楽しいのだけど・・・ 大事にされすぎているのか? でもそんな気はしないの。 だって、安かったからといって、同じ物がたくさん押入れに眠っているありさまなんだもの。 ゆうちゃんのママは、パパが仕事から帰ってくると「あぁ」とため息をついて「パパ、今日も生活が苦しいの、パパのお小遣い半分にして!」と頼むありさま。 パパは「昼食300円でなんとかやっているんだ。小遣い半分にしないでくれ。」と必死に頼んでるの。 それなのに、ママは「近頃、物価は高いし給料は下がるし、この先、生活は大変なのよ」だって。 ママは外で大盤振る舞いしてるのに、パパだけかわいそう。 ママさん、頼むから必要じゃないものは買わないで。 私達だって色々な人とふれあって外を見たいの。 押入れや箱に何年も閉じ込めないで! この家にきて夢も何もないのよ! ママ、必要じゃなかったら毎日外を見れる家に持っていってね。 押入れにしまいこまれたままでは、不用品と一緒だからとっても悲しいよ〜。 |
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