おしゃべりミーチャン じいじ&ばあばホームへ
政ちゃんは、今日楽しみにしているおじいちゃんのところへ、電車に乗り遊びにいくところです。
ぬいぐるみのネコのミーチャンが
「政ちゃん、どこへいくんだ?」
と聞いた。

政ちゃんは
「これから電車が、電車が来るんだ!そしておじいちゃんのところへ行くんだ!うれしいな!」
とはずむような声で言った。

するとミーチャンは
「政ちゃん、おじいちゃんのところへ行くの?ミーチャンも行きたい!行きたい!」
とおねだりした。

政ちゃんは
「ダメだよう!今日は一人でいくんだ!だってミーチャンと行くとうるさいんだもん。」
とまるでお母さんのような口調。

ミーチャンは
「ねえねえ、ミーチャンいいこにしているから!うるさくしないから!連れて行って!」
と甘えるような声。

それでも政ちゃんはダメ!の一点張り。

ミーチャンも負けていません。
「お願い!」
と目をキラキラさせました。

政ちゃんはこのキラキラに弱いのです。
「本当におとなしくているんだね?約束だよう!」

ミーチャンはうれしそうに
「うん!約束する!約束する!いいこにしてるからね!」
と言いました。

そして政ちゃんとミーチャンは電車に乗りました。
少々混み合っていたので、すみっこの方へ行きました。

政ちゃんは窓ガラスに何か書き始めました。
ミーチャンは気になってしょうがありません。
「ねえねえ、何て書いてるの?」

政ちゃんは、ほら始まったと思いました。
「ミーチャンうるさいよう!」

ミーチャンはバツが悪そうに
「・・・だってそこにおばあちゃんがつらそうに立っているよう。でね、あそこのイスはお年寄りや身体の悪い人やケガした人が座るところだって話していたよう。」
とボソボソと言いました。

政ちゃんは、周りを見まわして言いました。
「ああ、あのイスはそうだね。そうやって書いてあるね。」
ミーチャンが何書いているのかって聞いた理由がようやくわかりました。

するとミーチャンはすかさず聞いてきました。
「じゃあ、何であそこのイスに若いお兄ちゃんが座っているの?」

政ちゃんは、そのイスに座っている人をちらりと見て言いました。
「きっとどこか悪いんじゃないかな?」

ミーチャンは納得していいました。
「ああ、そうかあ。それで眠っていたんだね。具合が悪いんだね。」

それから30分ほど経ち、終点に電車が着きました。

するとあのイスに座っていたお兄ちゃんがぱっと目を開けて一言言いました。
「あーあ、長く座ってたから腰が痛いやあ!」

それを聞いたミーチャンは
「やっぱりあのお兄ちゃん体が悪かったんだね。」
と言いました。

政ちゃんも「そうだったんだね。」と言いました。

ミーチャンは心配そうに
「ねえねえ、政ちゃんもあのお兄ちゃんくらいになったら、腰とか痛くなるのかなあ?」
と聞きました。

政ちゃんはミーチャンの優しい言葉に
「大丈夫だよ!ぼくは毎日運動して体を丈夫にしているからね!」
と元気よく答えました。

ミーチャンはほっとしました。
政ちゃんは思いました。
「それにしてもミーチャンはよくしゃべるなあ・・・」

その日も結局ミーチャンはおしゃべりだった。

このページの先頭へ    昔話風・現代風メニューへ    童話メニューへ  ホームへ