外が一番!ポカポカ陽気! じいじ&ばあばホームへ
土の中の虫達が何か会話しています。

虫のじいさん
「ああ、寒いなあ。なんて寒いんだろう。今年は本当に寒いなあ。よしぼー!ちょっと外を見てきてくれないかあ?」

虫の子供(よしぼー)
「おら嫌だよ〜!だって外は寒いよお」

虫のじいさん
「まったくしょうがないなあ〜」

虫のじいさんは、ひょっこりと土の中から外へ顔を出しました。
すると外は、ポカポカあったかく、草も青々としています。

虫のじいさん
「あれえ?あったかいなあ。なんで寒かったんだろう?わしも年かねえ」

あたりを見まわすと、他の虫たちが気持ち良さそうにひなたぼっこしています。
何だか外は楽しそうです。

虫のじいさん
「あれえ?もう桜の花が終ってしまったのかあ!今年は花見が出来なかったなあ。いやあ、残念残念!」

虫のじいさんは、土の中に入り皆に言いました。

虫のじいさん
「おーい!おーい!皆集まれ〜!」

虫たち
「なんだい、なんだい」

虫のじいさん
「土の中ばかりいたらだめだあ。もう外はポカポカであったかいぞ〜。さあ、外に出るぞ〜」

虫の子供(よしぼー)
「じっちゃん、何言ってるのお?じっちゃんがまだ寒いから外に出たらダメだって言うからじっとしてたんじゃない!」

虫のじいさん
「・・・そうだったなあ。わしも年を取ったのかなあ。温度もわからなくなってしまったのかなあ。もうじいさんの出る幕じゃないなあ・・・」

虫のじいさんはさみしそうにつぶやきました。
虫たちは、早速外へ出てみました。

虫たち
「ああ、やっぱり外はいいねえ!」

半年ぶりに外へ出たので、まぶしそうに目を細めて話しています。
虫のじいさんは、そんな皆の姿をうれしそうに見つめています。

虫のじいさん
「土の中でみんなわしの言うこと聞いて寒くても頑張ってくれたなあ。外はすっかりあったかくなったのにも気付かずに、みんなに申し訳なかったなあ・・・さあ!今年も私達の季節がやってきた!みんな頑張ってこう!」

虫たちは、きゅうくつな土の中より、広々とした明るい外に出て元気になったようです。
虫たちは、せっせ、せっせと働きはじめました。

大きな空の大きな太陽がそんな小さな虫たちを見つけて、ニコリと笑いかけました。

このページの先頭へ    動物昆虫メニューへ    童話メニューへ  ホームへ