気分屋の波 |
防波堤に向かってやってくる波は、ザブーンと大きな音をたてて、ぶつかってくる。 誰かが意地悪でもして怒っているのかなあ? 嵐のときは、もっとすごい。 空に向かって高く上がったと思ったら、波と波がぶつかりあって、まるでケンカしているようだ。 こんなときは、こわくて近寄れない。 穏やかなときは、耳元でサララーサララーとやさしくささやくようだ。 やさしい波は大好きだ。 浜辺にじっと座わり、目をつぶると、心がやすらいでいくのがわかる。 突然怒り出す波にびっくりすることもある。 波は気分屋さんなのかなあ? 激しく争うような荒れた波よりも、やっぱり穏やかな波が大好きだ。 |
このページの先頭へ | 生き物以外メニューへ | 童話メニューへ | ホームへ |