かあちゃんの背中 |
かあちゃんてすごいなあ。 こんなに小さな背中でぼくを育ててくれたんだね。 それも5人も! 毎日汗をかいて、ドロだらけになって働いて 大きくて、重い荷物を背負ったり でも、何ひとつ不満も言わないで ぼくたちの顔を見るとニコニコと笑ってくれた。 ぼくたちはまるで宝物のように大切にされたね。 これといった楽しみもなく これといったものもなく でもぼくたちが宝物だったんだね。 そんなぼくも、もう大人になったよ。 かあちゃんのようにかけがえのない宝物を残していかなくてはいけないね。 かあちゃんは、ぼくがどんな素敵な宝物を見せてくれるか楽しみなのだろう。 でもまだぼくには毎日のささいなことですら重荷でしかたないんだ。 かあちゃんはなんであんなにニコニコできたんだろう。 かあちゃんの背中はほんとうにすごい。 かあちゃんの背中は大きかった。 かあちゃんの背中はあったかかった。 ぼくの背中はずいぶん大きくなったけど、まだまだ冷たく閉ざしてる。 かあちゃんて本当にすごいなあ。 |
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