誕生日 |
今日ぼく、六才の誕生日なんだ。 とてもうれしいよ。 ケーキ食べたり、ぼくの欲しかったおもちゃを買ってもらったり!! 毎年誕生日がくるのがうれしいよ! ママも、ママの誕生日が来るとぼくよりうれしそうなんだ。 パパに、ハンドバックが欲しいとか、新しい洋服が欲しいとか、ニコニコしながらうれしそう! でも、ママはお外で他の人と会うと絶対誕生日の話をしないんだ。 なんでだろう? 近所のおばさんが、「あら、おくさんいつもきれいねえ。こんなに大きなお子さんがいるとは思えないくらい若いわねえ」 とぼくの方を見ながら言ってたときがあったよ。 そのとき、ママはぼくの頭をなでながら「あー、この子は親戚の子なの。私はまだ20才だから、こんな大きな子はいないわあ」と笑っていたんだ。 ぼくは、不思議に思ってママの顔をジッと見てたけど・・・おかしいよね。 だって、ママは本当は35才なんだよ。 あとでパパにこっそりその話のことを聞いてみたんだ。 パパは「あーそうか、ママは20才かもね。ママだけは、誕生日が来ても年をとらないことになったみたいだね。ははは」と笑って言った。 ぼくは、困った。 「ねえ、ぼくが20才になったとき、ママもまだ20才なの?そんなの困るよ」 パパは「そうだね、でもいつまでも若いママがいいだろう?」 「そりゃあそうだけど・・・ぼくのが先におじいちゃんになっちゃうよ」 パパは、ただおかしそうに笑っていた。 ぼくは、ママの方をチラリと見た。 ニコニコと楽しそうに笑ってる素敵なママ! そうだね、いつまでも若くて、ニコニコしてるママがいいね! |
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