村一のほらふきじいさん |
(じいさん) わしの若い頃は村でも一番の力持ちだったよ。 (村人) また始まったよ、じいさんのほらふきが!! (じいさん) 力持ちって言ったって、ちょっとやそっとの力持ちじゃあなかったよ。 よく地球をひょいと両手で持ち上げたもんだ。 (村人) そんなことできるわけないよ。 (じいさん) できるさ、逆立ちすりゃあ簡単さ。 (村人) ・・・・・(なるほど) (じいさん) このあいだも都会の高層ビルが倒れそうだから助けてくれ!って依頼がきて助けてやったよ。 (村人) そんなばかな。 (じいさん) 爪楊枝をつっかえ棒にしてビルが倒れるのを防いでやったよ。 (村人) ・・・ (じいさん) まだまだあるよ。 昔は池の水もみんな飲み込んでしまって、すっかり池の水が涸れてしまったもんだ。 (村人) ・・・ (じいさん) そんなんで驚いていちゃいかんよ。若い頃には、米俵をゲタにして履いて歩いたもんだよ。 全く最近の若いもんは頼りがないなあ。 (村人) ・・・ そんなに言うならじいさん、今ここでやってみせてくれ!! (じいさん) ああ、やってあげたいのは山々だが・・・ もうわしも若くないから、無理だな。 10年前に言ってくれれば良かったのに。 (村人) ・・・ |
このページの先頭へ | 昔話風・現代風メニューへ | 童話メニューへ | ホームへ |