帰郷した鮭の悲劇 |
ああ!今日も広い海原で泳いでいる。とても気持ちがいいね。 さばさん、さんまさん、ほっけさん、おはよう!! そろそろ秋も終りに近づいてきたから、生まれ故郷に帰るからね。 こうして、鮭の仲間達が我先に生まれたところへと向っていった。 あれっ?ここは私が生まれたところなの? 何だか初めて見たところなんだけどな・・・ 人間様は鮭は生まれた川に帰ってくるから、帰ってきた私達を歓迎してくれるんだって聞いたよ! そんなに歓迎してくれるんなら早く帰りたいな。 わくわくしてくるよ。 毎日毎日泳いでやっとたどり着いたら、人間様が網をかけて、私達の仲間をとっているではないか。 アッ!大変だ! 喜んで郷里へ帰ってきたのに、ここが私の故郷かと思う間もなく網にひっかかてしまった。 人間様はおっ!大漁だ!と言いながら網をかけたり、一本づりとかで私達をつかまえて食べるらしい。 そうこうしているうちに、私は声を出すこともできないまま網にかかってしまった。 目の前の大きなカギ棒を持つ男に刺された。 あっ苦しい・・・と思った瞬間、もう私には何もわからない。 うーん、苦しい・・・ |
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