パパのくつはどこへ? じいじ&ばあばホームへ
ママ
「あら、ユキちゃん。今日は朝早く起きたんだね。」

ユキちゃん
「うん、ママ。おはよう。」

ママ
「今パパは朝ゴハンを食べているからね。ゴハン食べ終わったら、お仕事に行かなくてはいけないからね。今日はパパとは一緒に遊べないから、ちゃんといってらしゃいするんですよ。」

パパ
「じゃあ会社行ってくるからね」

ママ
「ええ、いってらっしゃい」

パパ
「・・・あれ、ママ。おれの靴どこに置いたの?」

ママ
「そこに出して置いたはずだけど・・・」

パパ
「・・・ママ、やっぱり無いよ!」

ママ
「そんなことないわ。ちゃんとここに・・・あれ?おかしいわね。」

パパ
「だろう?」

ママ
「・・・そういえばユキちゃん今朝早く起きていたけど、どこかしら?」

パパ
「寝てるんだろう」

ママ
「ちょっと見てくるわ。あれ、やっぱりいないわ。おかしわね。どこにいったのかしら。」

パパ
「おーい!何やってるんだよ。」

ママ
「ユキちゃんがいないのよ。」

パパ
「お庭で遊んでるんじゃないのか?」

ママ
「いないわ。」

パパ
「ママ!会社に遅れるよ!!」

ママ
「ユキちゃ〜ん!!」

ユキちゃん
「なあに、ママ」

ママ
「なんだユキちゃん、こんなところにいたの?何してたの?ところでユキちゃんパパのくつ知らない?」

ユキちゃん
「・・・」

ママ
「あれ?これパパの靴じゃないの!!だめよ。パパこの靴を履いて会社に行くのよ。パパずっと探してたのよ。」

ユキちゃん
「じゃあ、ユキちゃんもこの靴はいて会社に行く!!」

ママ
「何言ってるの?だめよ!!早くパパの靴を脱いで返してね!」

ユキちゃん
「パパの靴とっても大きくてはきやすいの!ユキちゃん、パパの靴の方がいい!!」

ママ
「ユキちゃんの靴はこっちでしょう!!」

ユキちゃん
「このくつ小さいから、パパの大きいくつの方がいい!!」

ママ
「もう!早くパパに靴返してあげて!!」

パパ
「ユキちゃん、パパがお仕事から帰ってきたら貸してあげるから、帰ってくるまで待っててね。」

ユキちゃん
「・・・うん、わかった。絶対よ!約束よ!」

パパ
「うん、約束だ!!じゃあパパ早く帰ってくるからね。」

ユキちゃん
「約束!はい、大きなくつ、返すね」

パパ
「ユキちゃん、いいこだね。じゃあ会社に行ってくるからね。」

ユキちゃん
「うん、バイバイ!!」

パパ
「バイバイ」

ユキちゃんはパパが帰ってきたら、また大きなパパのくつを履けるのを楽しみにしていました。

パパはダッシュで会社へ急ぎました。
「そうか、パパの靴は大きくて大好きなのか・・・」
と一人でニヤニヤしながら。

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